丸の内OAZO

 昨日の帰り道、オープンした丸の内OAZOに行ってきました。「OAZO」はエスペラント語でオアシスの意とか…エスペラント語を国際標準語に!なんてな話を聞いたことがありますが、江戸のコアだというCOREDO日本橋のセンスのそれに近いような…好きじゃないです。ロゴのつくりは六本木ヒルズのそれを多少意識したかのような感じな気が。イマイチ。
 いきなり文句たらたらですが、一本ビルの丸ビルがランドマークになったのとは違い、OAZOは複合ビル郡。コンセプトも新しいビジネスゾーンということで、丸ビルのような観光施設との融合とはまた違う、まさに平日のビジネスマンのオアシスということで、いちげんさんには物足りなさそうな感じ…品川グランドコモンズのそれに近い無機質的な感覚が目立つような。ま、丸の内ホテルと丸善がどんとあることが、COREDOのあまりにも中途半端さよりは救いですが。

 当方期待は丸善。ぱっと浮かぶのは梶井基次郎…なんて云えばカッコ良いかな?(ま、高校教科書で「檸檬」を読んだ程度ですが、それで京都の丸善に行ってしまう自分って…) 高校(予備校)時代には御茶ノ水丸善が行きつけでしたし(基本的にカバーがなんとなく気に入って池波正太郎作品の文庫本をこのカバーで統一していた=相当買ったんだなぁ)、大学以降社会人になって日本橋本店は結構好きな本屋になりましたね。洋書中心というイメージが強く、ゆえに日本橋本店もB1の文房具と1Fの和書止まりではあったのですが、本屋で時間を潰す楽しみにはちょうどいいスペースだったような。
 で、丸の内本店ですが、個人的にはあんまり好きじゃないなぁ。入口を入ってすぐにESがあって、各階横に細い通路があるのは八重洲ブックセンターのそれに似ているような。ただ、日本最大級のスペースのわりに、天井高を活かしてかのように高すぎる書棚や、直線的な動きを邪魔する各種の柱などの障害物のせいか広く感じられず圧迫感すら覚えそうな気がしました。初日で20時を超えても劇混みということはあったにせよ(というか、OAZO見物で来ても結局飲食店街か丸善しかない)、レジの混み具合に買う気が失せました…まぁ、ブックメガストアの場合はカテゴリーを決めて常連になるのが常であり、その上でそこに至るまでのそぞろ歩きで本のつまみ食いという楽しみがあるわけですが、あまりに広くなりすぎるのも困りもの、かつその上ある程度自由に動けないのはいただけません。

 飲食店街はB1をちょこっと覗いた程度ですが、こちらは完全にビジネスマンのランチ対応といった感じ。ここでTake Outで買って地上の中庭で食べる、というスタイルになるのでしょうが、新感覚のショットバーなどもあるものの夜来るにはちと弱そうな。上の階も丸ビルとはまた違うコンセプトのようですが、どんなもんでしょ…。
 個人的には、これまでのB1の東京駅から大手町駅間のいわゆる「東西線通路」があまりに無機質だったことから、OAZO内スルーという新たな経路ができたのは人の流れにどのように変化を与えるか注目したいところ。東西線ホーム改札で唯一乗換なしだった中央東口改札が混むようになるのでしょうか…。